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【コラム】小水力発電の発電効率について

2022/03/30

農業用水路、一般河川、ダム維持放流、既設発電所等の小水力発電に関する多数の開発実績!

高低差の大きい河川が多くある日本では、小水力発電の開発が注目されています。

太陽光や風力など他の再生エネルギーと比較して、渇水のリスクを除く自然条件に左右されず発電量の調整して安定供給出来るのでエネルギー変換効率は80%程度と非常に高い数値を計測しています。

本コラムでは、小水力発電の取り巻く環境をご説明するとともに、水力発電の発電メカニズムについて徹底解説します!

<目次>

日本で開発が進められている小水力発電とは?

・水力発電の発電メカニズムとは?

当社はクリーンなエネルギー社会の実現にインフラ設備から貢献します

小水力発電・水力発電のことならヤマウラまで!

日本で開発が進められている小水力発電とは?

 近年の世界を取り巻くカーボンニュートラルの取組みからCO2を排出しない自然エネルギーを利用した発電が注目されています。中でも高低差の大きい河川が多くある日本では、小水力発電の開発が注目されています。現在日本国内での発電量の割合としては、水力発電が全体の8%程度を占めますがダムなどの大規模な水力発電ではなく、比較的小規模な設備で発電が可能な小水力発電によりさらなるエネルギー転換が進んでいくと推測されます。

【コラム】カーボンニュートラルのためのクリーンなエネルギー社会の実現へ

 そもそも小水力発電の源となる水(一般河川、農業用水、砂防ダム、上下水道など)は循環しており、繰り返し使える再生可能なエネルギーです。そのため太陽光や風力など他の再生エネルギーと比較して、渇水のリスクを除く自然条件に左右されず発電量の調整して安定供給出来るのが特徴です。そのため、水力発電のエネルギー変換効率は80%程度と非常に高い数値を計測しています。これは一般的な火力発電のエネルギー変換効率35~43%と比較すると約2倍の数字となっており、非常に効率が良い電源といえます。また水力発電についてはダムをイメージされる方が多いですが、小水力発電は設置時に地形を変形させる大規模工事が不要で、お客様のニーズに臨機応変に対応可能のため、地方自治体などを中心に需要が高まっています。

【コラム】小水力発電とは?今小水力発電が注目されている理由と基本知識について解説!

水力発電の発電メカニズムとは?

 水力発電にとって、最も重要なのは「落差」です。水が高いところから低いところへ落ちる時の位置エネルギーの力を利用して発電しているので、落差が少ないと比例して発電力も落ちてしまいます。そのため水力発電を建設する場所としては急斜面であることが効果的であるために山間部に集中しています。

 では落差を用いてどの程度水の持つエネルギーを電気エネルギーに変換しているか紹介します。発電所の出力の求め方は「9.8×有効落差(m)×使用水量(㎥/s)×効率」で決まります。効率は一般的な中小水力用発電機では60~70%と言われていますので、基本的には発電電力は「有効落差」と「使用水量」にて決定します。

例えば落差が20m、流量が1秒あたり0.4㎥を利用した小水力発電では

発電電力≒9.8×0.4(㎥/s)×20(m)×0.7=55(kW)の発電が可能です。

設備利用率は60%として、これを年間発電量換算すると

56(kW)×24(hr)×365(日)×0.6(設備利用率)=29万kWhの発電が可能となります。

一体この29万kWhの発電量がどれ程の効果を持つかについて紹介します。2017年に環境省が調査した1世帯当たりの年間電力消費量は4,322kWhでした。つまり一水力発電設備では67世帯分の電力に相当する電力量を生み出すことを実現します。さらに環境省の「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」で規定された排出係数では2020年実績で1kWhの水力発電で0.441kgのCO2が削減が可能となっています。つまり参考試算値として128tの二酸化炭素の削減に相当します。

(参考:環境省「平成 25 年度家庭における電力消費量実測調査報告書」https://www.env.go.jp/earth/report/h25-06/25.html

(参考:環境省「温室効果ガス排出量の算定・報告・公表制度」

https://ghg-santeikohyo.env.go.jp/

クリーンなエネルギー社会の実現にインフラ設備から貢献します

 インフラ技術ナビを運営する株式会社ヤマウラの原点は1920年まで遡り、100年以上「モノづくりのDNA」の心を育み、技術を磨き、地域貢献・社会貢献を使命と考え邁進してまいりました。その創業時の礎であるエンジニアリング事業では世界で唯一の統合マネジメントシステムの要求事項仕様であるPAS99を取得しております。

当社の事業領域の一つでもある水力発電は水の力で発電するため、温室効果ガスの排出量が非常に少ない、クリーンなエネルギーです。近年のエネルギー源の多様化や脱炭素化が進む社会においては、クリーンかつ安全な純国産エネルギーである水力発電は、再生エネルギーとして重要視されています。

 創業以来培ってきたインフラ設備に関するあらゆる技術をベースに、水力発電設備や水処理機器・システムの開発に積極的に取り組んでおります。特にノウハウが必要となる情報収集や調査といったコンサル段階では、各種許可申請のサポートも含めてトータルサポートをいたします。また設計・工事段階では、長年培ってきた電力会社との技術連携により、お客様に最適な発電システムの構築をいたします。

 ヤマウラは、水力発電計画に関するコンサル業務や設計から工事までのワンストップ体制により、日本のエネルギー開発促進や地域活性化に貢献してまいります。ぜひ、お気軽にご相談ください。

ヤマウラによる小水力発電所・水力発電所建設の事例


 実際に当社が建設した小水力発電所・水力発電所の事例をご紹介いたします。

小水力発電・水力発電のことならヤマウラまで!

 ヤマウラは、小水力発電・水力発電の計画および設計から建設、運用、メンテナンスまで一貫した小水力発電コンサルティングサービスを提供しております。当社のエンジニアリングサービスについて下記のカタログ資料よりご覧いただけますので、ぜひダウンロードしてください!

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