2021/12/07
除塵機を長年使用すると、チェーンのゆるみやパーツの故障により、除塵機の稼働が止まってしまうことがあります。このようなトラブルを未然に防ぐ方法の一つに、機械や設備などの保全業務があります。
河川などの塵やゴミを取り除くために利用される除塵機。除塵機はダムや水力発電などインフラ設備でも利用されることが多いですが、経年劣化によりコンベアが詰まったり、稼働が止まってしまったりすることは少なくありません。
本記事では、除塵機でよくあるトラブルとその対処方法についてわかりやすくご紹介しますので、是非ともお役立ていただければ幸いです。
目次
・除塵機で発生するトラブル4選
・トラブルを防ぐための対処方法
・ヤマウラだからできる除塵機メンテナンス
・除塵機の製造事例をご紹介
・除塵機のことならヤマウラまで!
では、除塵機で発生する主なトラブル4つをご紹介致します。
トラブル1 チェーンが切れる
除塵機には、レーキを回転させるためのチェーンが組み込まれていますが、長期的な利用によってチェーンがすり減ることがあります。
チェーンを長持ちさせるには、グリスを指す等のメンテナンスをしっかり行う必要があります。
トラブル2 チェーンがゆるむ
除塵機のチェーンは、それ自体がすり減る以外にも、長期的な利用によって歯車から外れることがあり、それによって除塵機そのものが停止する危険性があります。
解決方法としては、ゆるみを解消するためのテークアップ(緊張装置)を定期的に張る必要があります。
トラブル3 モーターの焼き付き
除塵機を長年使用していると、何らかの理由で生じた過負荷、ベアリングの劣化によって、モーターが焼き付くことがあります。
それにより、除塵機からの異音発生、絶縁不良に繋がります。防止策として、動作回数測定などのモニタリングを行うことによる、予知保全が有効です。
トラブル4 コンベアがつまる
大雨や洪水などによる自然災害により、設計時では予期していなかったモノが流入すると、除塵機が詰まることがあります。
これを防止するためには、予期せぬゲリラ豪雨等も加味した設計を行う、点検を定期的に行う等の施策を行う必要があります。
では、除塵機のスマート保全にはどのようなものがあるのでしょうか。
こここまで、ご紹介してきたトラブル事例の多くは、下記の点を心がけることで未然に防ぐことができます。
定期的な点検を行う
チェーンの伸びてしまった、架台が変形しレーキが損傷してしまったなどの突発的な故障に備え、日々除塵機のメンテナンスを実施する必要があります。
例えば、上記にあるようなチェーンへのグリスさしに加え、テークアップの設置、ごみの除去などがあります。
またそのほかにも、チェーンやボルト等の部品交換、破損したレーキの取付、吊具部分の補強などがあります。
予知保全
定期的な点検以外にも、故障を兆候を感知し、故障前に点検を行う予知保全があります。
これまでは、ベテランの技術士しか見分けのつくことができなかった機械の異常ですが、AIやIoTを活用することで、故障を事前に検知することが可能になりました。
例えば、モーターの電流値のモニタリング。除塵機の稼動部やギヤ、モータ軸などの劣化(高負荷)よる異常をモータ出力電流で検知。出力電流が判定値を超えた場合、信号を出力し装置の異常を知らせます。
予知保全を採用することで突発対応がなくなり、より前向きな保全活動や技能研修などに時間を割り当てることができるようになります。
詳細については下記記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
実際に除塵機が稼働している様子の動画もございますので、ぜひご覧ください。
インフラ技術ナビを運営しているヤマウラでは、水門の加工・製作にあたり以下の取り組みを実施しています。
各種除塵機のメンテナンス・パーツ交換可能!
インフラ技術ナビを運営する株式会社ヤマウラでは、各種除塵機の製造はもちろん、除塵機設置場所の現地調査から設計提案、工場での組立検査、稼働確認、塗装、設置、メンテナンスまで一貫対応を行っております。
当社では、ピッチ式、移動式など各種除塵機に対応しており、新規スクリーンや既設スクリーンへの新設除塵機の設計製作、メンテナンス・パーツ交換など多数実績ございます。また、定期点検、水害等トラブル時の緊急点検を24時間365日受付・対応可能です。
「スマート保全」が可能な除塵機製作
インフラ技術ナビでは、除塵機へのIoT、DX対応もいたします。例えば、カメラを設置したリアルタイムでのモニタリング、タブレット端末での遠隔操作ができるシステムを搭載したりすることができます。
除塵機にIoT設備を搭載することはもちろん、既設の除塵機へのシステム導入も対応いたしますので、除塵機のIoT化を検討されている方は、まずはインフラ技術ナビまでお問い合わせください。
続いて、実際にヤマウラが製造した除塵機の製造事例をご紹介いたします。
こちらは、当社が製造した移動ワイヤーロープ式除塵機です。水力発電所の取水口に設置する大型の移動式除塵機になります。
こちらの除塵機は河川の本流に設置するため、1200kgf/1レーキもの大きな塵芥も処理できる強靭な構造となっています。
除塵機の操作は、タブレット端末による遠隔操作が可能なため、運転室まで階段を上り下りする必要がなく、また悪天候であっても遠隔から除塵機を管理することができます。
こちらは、当社が製作した水路用ネット式除塵機です。小水力発電所の沈砂池や水槽に設置し、流下する塵芥(草、木枝、ゴミ等)を除去する装置になります。
現地組み立てを極力無くし、組み上がった装置を現地へそのまま設置できるため、工事期間は最小限に抑えることができました。また、材質は全てステンレス製のため、錆等による修繕の必要がありません。
運転方式は手動運転に加え、タイマー運転、水位差運転機能を具備しております。
除塵機にお困りの方は、インフラ技術ナビ.comを運営するヤマウラエンジニアリング事業部までお問い合わせください!
★既存の除塵機のリプレイスやメンテナンスいたします!遠隔操作やリアルタイムでのモニタリング等のIoTによるスマート保全対応!
★設置場所や環境を考慮した、最適な除塵機の設計いたします!2m以下の小型除塵機から、総重量130t以上の東海エリア最大級の除塵機まで、幅広いサイズ対応!
★除塵機の設計・製造に関して、実際にお客様からいただいたご質問と、その回答を掲載中!
★除塵機に関してさらに興味のある方は、除塵機カタログをご覧ください。無料でダウンロードできます!
除塵機を長年使用すると、チェーンのゆるみやパーツの故障により、除塵機の稼働が止まってしまうことがあります。このようなトラブルを未然に防ぐ方法の一つに、機械や設備などの保全業務があります。
しかし、保全業務を、故障や不具合発生後に行う「事後保全」に頼った状況だと、思わぬ故障やトラブルなどの影響を大きく受けてしまい、生産計画が大幅に狂うといった自体を招いてしまいます。
2021/12/07
ワイヤーロープを使って製品・部品を巻き上げる巻き上げワイヤードラム。その用途は多岐に渡りますが、中でもインフラ業界では重要な役割を担っています。
2021/10/20
河川などの塵やゴミを取り除くために利用される除塵機。この除塵機の種類や構造によって、ごみを効率良く除去できるかどうかに影響がでます。そのためにも、製作工程と注意点を事前に知っておくことが必要です。
2021/10/20
除塵機には様々な種類がありますが、掻き揚げる方式で「レーキ形」と「ネット形」で2分されます。基本的にはレーキ形除塵機が選定されますが、レーキ形除塵機には「回動式」と「往復式」の2種類の除塵機があります。
このレーキ形回動式除塵機と、レーキ形往復式除塵機では、それぞれにメリット・デメリットがあるため、用途や設置場所、メンテナンス性に合わせて、最適な除塵機を選定する必要があります。
2022/10/03
除塵機を長年使用すると、チェーンのゆるみやパーツの故障により、除塵機の稼働が止まってしまうことがあります。このようなトラブルを未然に防ぐ方法の一つに、機械や設備などの保全業務があります。
河川などの塵やゴミを取り除くために利用される除塵機。除塵機はダムや水力発電などインフラ設備でも利用されることが多いですが、経年劣化によりコンベアが詰まったり、稼働が止まってしまったりすることは少なくありません。
2021/12/07
除塵機には様々な種類がありますが、掻き揚げる方式で「レーキ形」と「ネット形」で2分されます。基本的にはレーキ形除塵機が選定されますが、搔き揚げるゴミによってはネット形を選定する必要があります。
2022/10/03
レーキが回転しながら塵芥を掻き揚げる「レーキ回動式除塵機」には、「背面降下前面搔揚式除塵機」と、「前面降下前面搔揚式除塵機」の2種類があります。しかしこの「背面降下」と「前面降下」のそれぞれの特徴や用途、メリットについては、ご依頼いただくお客様の多くはご存知ありません。
2022/09/07
除塵機が主役となる除塵設備は、汚水処理施設や排水設備、中継ポンプ場において、流入する夾雑物を除去するために使われます。この除塵設備について、構成する要素は大きく分けて、「スクリーン、除塵機、搬送設備、貯留設備、制御設備」の5つに分類されます。
2023/11/02
「高品質」「顧客満足度の向上」をモットーとして、さまざまなサービスを展開しています。