2024/03/28
防潮水門(ぼうちょうすいもん)は、河川や海岸などの水域に設置され、高潮や洪水などの水災害から周辺地域を守るための水門です。そんな防潮水門には、その用途ゆえに構造や自動制御システム、耐久性など、様々な機能が求められます。
本記事では、防潮水門の特徴や機能、製造ポイントについて、わかりやすくご紹介いたします。
水門は、高潮や水害などのトラブルが発生した際、門を閉じることで、内水域の水位上昇を防ぐ役割を持ちます。
水門には、逆流防止水門(洪水時、支川への流入を防ぐ)や防潮水門(河川への海水の侵入を防ぐ)などといった種類があり、基本的には流水を制御するための構造物のうち、河川や運河、用水路、湖沼、貯水池、港湾などで河川堤防を分断する形で設けられています。 小さいサイズの水門については、農業用水路に使用される水門ゲートや、用水路用の水門もあります。
>>水門とは?構造から仕組み、設計・製作のポイントまで徹底解説!
防潮水門(ぼうちょうすいもん)は、河川や海岸などの水域に設置され、高潮や洪水などの水災害から周辺地域を守るための水門です。防潮水門は、水位の上昇や波浪などの影響を受けず、堤防や河口に設置されることが一般的です。
防潮水門は、海岸都市や河川周辺の低地など、水害のリスクが高い地域で使用されています。主な目的は、周辺の土地や建物を洪水や高潮から保護することです。特に、台風や大雨による水害の発生が予想される場合には、防潮水門を閉じることで水害の影響を最小限に抑えることができます。
防潮水門は、以下のような特徴を持っています:
水門は簡易的な構造だと思われがちですが、その構造は思っているよりも複雑です。水門を構成する設備は、およそ下記の通りです。
このように水門は、様々な構成部品から成り立っています。もちろん水門の名の通り、メインになるのは水門ゲートです。
>>水門ゲートを開閉する仕組みと構造とは?水門設計・製造メーカーが徹底解説!
インフラ技術ナビを運営する株式会社ヤマウラ エンジニアリング事業部では、水門やゲート開閉装置の設計から製造、現場工事まですべて対応しております。そんな当社だからこそ言える、水門設備を製造する上で重要なポイントは、およそ下記のとおりです。
当社では、ただ依頼いただいた通りに水門を作ることはありません。先述の通り、水門ゲートの機能性や安定性、操作性、美観性、環境性、経済性といった様々な視点で製作判断をしたうえで、最適な水門の設計提案をさせていただきます。
また水門の種類や使用用途、設置環境によっては、ゲートを開閉する際に40tもの開閉荷重がかかる場合もあります。しかし当社では、大きな力が作用するインフラ設備の設計・製造実績も多数ございますので、機能面に関するあらゆるお困りごとを解消することができます。
水門設備の製造体制についても、水門開閉用のスピンドルやゲート、巻き上げワイヤードラム、周辺部の構成部品まで、すべて社内で製作・調達いたします。水門の設置工事まで行いますが、一体物で輸送が困難なサイズもございますので、その際は水門の分割設計提案から、現地での組立設置工事まで、ゼロから最後まで対応いたいします。
ヤマウラでは、水門の定期メンテナンスや、万が一水害が発生した際の緊急時トラブル対応や点検も実施いたします。設計・製造・据付だけでなく、アフターメンテナンスとしてのサービスも展開しております。
さらに、当社にご相談が多いのが、手動開閉装置の電動化です。水門は手動によるゲート開閉装置が多くを占めていますが、その場で開閉しなければならず、また大きな力をかける必要もあるため、対応可能な作業員も限られてしまいます。しかし水門ゲートの開閉を電動化することで、誰でも容易に、かつ遠隔操作で水門ゲートを開閉できるようになります。また監視カメラを付けることで、より安全性も高めることができます。
このようにヤマウラでは、水門ゲートの設計・製造メーカーとして、様々なノウハウと多数の実績を兼ね備えております。当社は機械設計と電気設計を、ハードとソフトのどちらの設計技術をも組み合わせることで、ヤマウラでしかできない水門の製作が可能になるのです。
続いて、実際に当社が製作した水門の製品事例をご紹介いたします。
こちらは、当社が製作した鋼製スライドゲートです。
こちらの鋼製スライドゲートはもともと手動の開閉装置でしたが電動化いたしました。
当初、開閉装置のみの取替計画でしたが、老朽化により強度不足となった門扉の更新も新たに提案し、お客様の設計条件を満足した設備を納入することが出来ました。
>>詳細はこちら
こちらは、ポンプ場用締切ゲートです。H=5300 W=9400 D=660という、一体物では輸送できないサイズとなるため、4分割にて輸送し、現地にて組み立てまで対応いたしました。
扉体は、耐食性や加工性、高温化での機械的性質、溶接性を考慮した上で、SUS316が採用されています。また方式としては、ローラーゲート式を採用しています。
>>詳細はこちら
こちらは、当社ヤマウラが保有しているNC長尺旋盤(最大加工能力:L7,000)で製作した水門スピンドル(台形ねじ)です。水門(ゲート)の開閉装置用の台形ねじとしてご依頼いただき、製作いたしました。
インフラ技術ナビを運営するヤマウラは、過去にΦ150、L5,700の水門スピンドルを加工した実績もございます。
>>詳細はこちら
インフラ技術ナビを運営しているヤマウラでは、水門の加工・製作にあたり以下の取り組みを実施しています。
各種除塵機の製作、対応可能!
長野県駒ケ根を拠点とする製缶加工メーカーのヤマウラでは、長年の製缶技術や豊富な実績を活かし、設計から現地据え付けまで一貫してお任せいただけます!
スライドゲート、ローラーゲート、転倒ゲート、フラップゲート等、多数の水門の製作実績があり、設置予定場所の現地調査を含め、水門・ゲートの設計提案も得意としております。
設計段階から対応可能!
当社ヤマウラは、豊富な提案実績をもつ設計エンジニアや有資格技術者が多数在籍しております。
設置する箇所の土木構造(水路径間、水路高)や設計条件(設計水深、操作水深、洪水水位、堆砂高等)等をご教示いただけますと、性能はもちろんのこと、安全、コスト、デザイン、納期、自社製造の強みを生かし様々な要望にお応えすべく、色々なご提案させていただきます。
水門にお困りの方は、インフラ技術ナビ.comを運営するヤマウラエンジニアリング事業部までお問い合わせください!
水門を設計する際は、機能性や安全性など、様々な観点から総合的にバランスが取れた設計にしなければなりません。そのためには、最適な水門ゲートや開閉装置の種類を選定する必要があります。ここでは、水門の役割や仕組み、構造から、水門やゲート開閉装置の種類、水門設備を製造する上で重要なポイントまで、まとめてご紹介いたします。
2023/09/05
河川などの水流を制御、分断するために利用される水門。この水門の種類や構造によって、水流を効率良く制御できるかどうかに影響がでます。そのためにも、製作工程と注意点を事前に知っておくことが必要です。
2021/10/26
河川などの水流を制御、分断するために利用される水門。この水門の種類や構造によって、水流を効率良く制御できるかどうかに影響がでます。そのためにも、製作工程と注意点を事前に知っておくことが必要です。
2023/11/02
ワイヤーロープを使って製品・部品を巻き上げる巻き上げワイヤードラム。その用途は多岐に渡りますが、中でもインフラ業界では重要な役割を担っています。
2021/10/20
「高品質」「顧客満足度の向上」をモットーとして、さまざまなサービスを展開しています。