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取水口制水門とは?役割と維持管理対策についてご紹介!

2025/03/03

本記事では、取水口制水門の種類や役割、そして維持管理の課題について詳しく解説します。取水口制水門とは、私たちの生活に欠かせない水を取り入れるための重要な設備です。

しかし、老朽化や自然災害への対策といった課題は、安全な水の供給を維持するために解決しなければならない重要な問題です。

水門の専門家であるヤマウラだからこそ可能な、木製・鋼製両方に対応した取水口制水門の製造・メンテナンスについて解説します。

取水口制水門とは?

取水口制水門とは、河川や湖沼、ダムなどから農業用水や工業用水、発電用水などを取り入れる際に、取水量を調整したり、水の流れを遮断したりするために設けられる設備です。

制水門は、水路や水槽などの水量を調整するために設置されるゲートのことで、取水口制水門は、その制水門が取水口に設置されたものを指します。

取水口制水門は、その構造や動作方式によって、さまざまな種類に分類されます。スライドゲートが主流ですが、ローラーゲート、ラジアルゲートなどがあります。

取水口には、制水門以外にも、スクリーンや除塵機のような異物除去設備や、水位計、流量計などの計測機器が設置されることがあります。これらの設備は、取水の効率化や安全性を高めるために重要な役割を果たしています。

取水口制水門の役割

取水口制水門とは、私たちの生活に欠かせない水を取り入れるための重要な設備です。

取水口制水門の主な役割は以下の通りです。

取水量の調整

ゲートの開閉度合いを調整することで、取水量を細かくコントロールできます。

水の流れの遮断

メンテナンスや緊急時などに、水の流れを完全に遮断することができます。

土砂やゴミの流入防止

スクリーンと併用することで、土砂やゴミの流入を防ぎ、下流の設備を保護します。

木製の取水口制水門も存在する?

以前は、木製の取水口制水門も多く存在していました。特に、昔は現地で木材を組み立てて製造することが一般的でした。金属製の制水門を製造する技術が確立されていなかったためです。このような木製の制水門は現在でも使用されています。

しかし、木製の制水門は、経年劣化や腐食が進みやすく、メンテナンスに手間がかかるという課題がありました。そのため、現在では鋼製への切り替えが進んでいます。ただし、既存の設備が木製制水門の重量に合わせて設計されている場合、ゲートのみを鋼製に交換すると、設備の耐荷重を超えてしまう可能性があります。そのため、制水門全体を鋼製に更新する必要があります。

インフラ技術ナビを運営する株式会社ヤマウラでは、木製・鋼製、両方の制水門製造に対応しており、現地調査に基づいた最適なご提案をいたします。

取水口制水門の維持管理の課題


取水口制水門は、私たちの生活を支える重要なインフラ設備です。安全かつ安定的に機能させるためには、適切なメンテナンスが欠かせません。安全な水の供給と水路の安全確保のための維持管理の主な課題とその対策について解説します。

これらの課題を踏まえ、計画的かつ効率的な維持管理を行うことが、取水口制水門の機能を維持し、安全な水の供給を確保するために不可欠です。

老朽化対策

水力発電施設は建設から年月を経たものが多く、取水口制水門も例外ではありません。施設の劣化は機能低下や予期せぬ故障のリスクを高めます。

対策として、定期的な点検と診断による早期発見、計画的な補修・更新による機能回復、耐久性の高い材料や工法の採用が重要です。

近年頻発する豪雨や地震は、土砂の流入や設備の破損など、取水口制水門に大きな負荷を与えます。洪水時の流木や土砂の流入による閉塞、地震による施設の破損や変形などが課題となります。対策として、耐災害性の高い設計や構造の採用、緊急時の操作手順の確立と訓練、災害リスクに応じた適切な維持管理計画が求められます。

人手不足

水力発電施設の維持管理において、深刻な人手不足が課題となっています。点検・補修作業の遅延や質の低下、必要な維持管理の実施困難などが懸念されます。

対策として、労働環境の改善や効率的な維持管理体制の構築、遠隔監視や自動制御システムの導入が考えられます。

維持管理コストの増加

取水口制水門の老朽化や自然災害対策により、維持管理コストが増加しています。維持管理予算の圧迫、必要な対策の遅延などが課題です。対策として、ライフサイクルコストを考慮した計画的な維持管理、効率的な点検・補修方法の導入、最新の技術を活用した維持管理の効率化が重要となります。


水門設計・製造メーカーが語る、水門設備を製造する上で重要なポイント

【コラム】水門とは?樋門の違いって?その仕組みと製作のポイントを徹底解説!

インフラ技術ナビを運営する株式会社ヤマウラ エンジニアリング事業部では、水門やゲート開閉装置の設計から製造、現場工事まですべて対応しております。そんな当社だからこそ言える、水門設備を製造する上で重要なポイントは、およそ下記のとおりです。

  • 設置予定場所の環境等を踏まえた、最適な水門やゲート開閉装置の提案
  • 開閉荷重40t以上もの開閉装置の製造対応
  • 水門設備の製造をワンストップ対応
  • 一体物で輸送できない場合はゲートを分割設計&現地組み立て
  • 水門の定期メンテナンス・水害などの緊急トラブル時の点検対応
  • 手動のゲート開閉装置を電動化にする水門の改造対応

当社では、ただ依頼いただいた通りに水門を作ることはありません。先述の通り、水門ゲートの機能性や安定性、操作性、美観性、環境性、経済性といった様々な視点で製作判断をしたうえで、最適な水門の設計提案をさせていただきます。

また水門の種類や使用用途、設置環境によっては、ゲートを開閉する際に40tもの開閉荷重がかかる場合もあります。しかし当社では、大きな力が作用するインフラ設備の設計・製造実績も多数ございますので、機能面に関するあらゆるお困りごとを解消することができます。

水門設備の製造体制についても、水門開閉用のスピンドルやゲート、巻き上げワイヤードラム、周辺部の構成部品まで、すべて社内で製作・調達いたします。水門の設置工事まで行いますが、一体物で輸送が困難なサイズもございますので、その際は水門の分割設計提案から、現地での組立設置工事まで、ゼロから最後まで対応いたいします。

>>ワイヤードラムにおける2つの選定ポイントとは?

ヤマウラでは、水門の定期メンテナンスや、万が一水害が発生した際の緊急時トラブル対応や点検も実施いたします。設計・製造・据付だけでなく、アフターメンテナンスとしてのサービスも展開しております。

さらに、当社にご相談が多いのが、手動開閉装置の電動化です。水門は手動によるゲート開閉装置が多くを占めていますが、その場で開閉しなければならず、また大きな力をかける必要もあるため、対応可能な作業員も限られてしまいます。しかし水門ゲートの開閉を電動化することで、誰でも容易に、かつ遠隔操作で水門ゲートを開閉できるようになります。また監視カメラを付けることで、より安全性も高めることができます。

このようにヤマウラでは、水門ゲートの設計・製造メーカーとして、様々なノウハウと多数の実績を兼ね備えております。当社は機械設計と電気設計を、ハードとソフトのどちらの設計技術をも組み合わせることで、ヤマウラでしかできない水門の製作が可能になるのです。

水門に関する製品事例

続いて、実際に当社が製作した水門の製品事例をご紹介いたします。

鋼製スライドゲート


鋼製スライドゲート

こちらは、当社が製作した鋼製スライドゲートです。

こちらの鋼製スライドゲートはもともと手動の開閉装置でしたが電動化いたしました。

当初、開閉装置のみの取替計画でしたが、老朽化により強度不足となった門扉の更新も新たに提案し、お客様の設計条件を満足した設備を納入することが出来ました。

>>詳細はこちら

ヤマウラだから製作できる水門

インフラ技術ナビを運営しているヤマウラでは、水門の加工・製作にあたり以下の取り組みを実施しています。

各種除塵機の製作、対応可能!


【コラム】溶接定盤 これがないと精密な組立ができない!?

長野県駒ケ根を拠点とする製缶加工メーカーのヤマウラでは、長年の製缶技術や豊富な実績を活かし、設計から現地据え付けまで一貫してお任せいただけます!

スライドゲート、ローラーゲート、転倒ゲート、フラップゲート等、多数の水門の製作実績があり、設置予定場所の現地調査を含め、水門・ゲートの設計提案も得意としております。

設計段階から対応可能!


【水門・除塵機】インフラ用巻き上げワイヤードラム 重要な2つの選定ポイント

当社ヤマウラは、豊富な提案実績をもつ設計エンジニアや有資格技術者が多数在籍しております。

設置する箇所の土木構造(水路径間、水路高)や設計条件(設計水深、操作水深、洪水水位、堆砂高等)等をご教示いただけますと、性能はもちろんのこと、安全、コスト、デザイン、納期、自社製造の強みを生かし様々な要望にお応えすべく、色々なご提案させていただきます。

水門のことなら、ヤマウラまで!

水門にお困りの方は、インフラ技術ナビ.comを運営するヤマウラエンジニアリング事業部までお問い合わせください!

>>>お問い合わせはこちら

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